著作権(Copyright)とは、文章や音楽、絵、写真、プログラムなどの作品を作った人に認められる、その作品の使われ方を決められる権利のことです。作品を複製したり、インターネットで公開したりするには、原則として権利を持つ人の許可が必要になります。ITの分野では、Webの記事や画像、ソフトウェアを扱ううえで欠かせない知識です。
現実世界に例えると、著作権は手作りのお菓子のレシピを考えた人が、そのレシピを誰がどのように使ってよいかを決められる権利のようなものです。勝手に書き写して売り出されたら、考えた人の努力が報われません。
著作権(Copyright)図解
作った時点で自動的に生まれる
大きな特徴です。日本の著作権は、作品を作った時点で自動的に生まれ、役所への登録や申請は必要ありません。そのため、プロの作品だけでなく、個人のブログの文章や、スマートフォンで撮った写真にも著作権があります。「©」の表示がない作品でも、自由に使ってよいわけではありません。
どんなものが守られるか
対象の話です。著作権で守られるのは、考えや感情を独自に表現した「著作物」です。小説や音楽、絵画、写真、映画のほか、プログラムも著作物として法律に明記されています。一方、単なる事実やデータ、ありふれた短い言い回し、アイデアそのものは、著作物にはあたりません。
権利の主な中身
著作権に含まれる権利です。著作権は1つの権利ではなく、作品の使い方ごとに細かく分かれた権利の束になっています。代表的なものは次のとおりです。
| 権利 | 内容 |
|---|---|
| 複製権 | 作品をコピーすることを決められる |
| 公衆送信権 | 作品をインターネットなどで公開することを決められる |
| 翻案権 | 作品を改変したり、別の形に作り変えたりすることを決められる |
| 著作者人格権 | 名前の表示や、勝手に内容を変えられないことを求められる |
守られる期間
権利の期限です。日本では、著作権は原則として、作った人が亡くなった翌年から70年間守られます。以前は50年でしたが、2018年に延長されました。期間を過ぎた作品は誰でも自由に使えるようになり、古い文学作品をインターネットで公開している取り組みなどは、この仕組みを生かしたものです。
許可なく使える場合
例外の決まりです。自分や家族の範囲で楽しむための複製や、決められた条件を満たした「引用」などは、許可を得ずに行えます。引用するときは、自分の文章が主で引用部分が従であること、引用部分をはっきり区別すること、出典を明記することなどが必要です。条件を満たさない転載は、引用とは認められません。
インターネットでの注意点
身近な落とし穴です。検索で見つけた画像を自分のブログに載せる、他人の記事をまるごと転載する、有料の作品を無断でアップロードするといった行為は、著作権の侵害にあたるおそれがあります。インターネットで簡単に手に入るからといって、自由に使ってよいわけではありません。使ってよい条件が示された素材を選ぶのが安全です。
ソフトウェアとライセンス
ITならではの関わりです。ソフトウェアを使うときに同意する「ライセンス」は、著作権を持つ会社が、どの範囲で使ってよいかを定めた約束です。インストールできる台数や、仕事で使えるかどうかなどは、ライセンスの条件で決まります。オープンソースのソフトウェアにも、著作権とライセンスの条件があり、それに従って使う必要があります。
違反したときの責任と新しい課題
知っておきたい点です。著作権を侵害すると、使用の差し止めや損害の賠償を求められるほか、重い場合は刑事罰の対象にもなります。また、生成AIが作った文章や画像に著作権が認められるのか、学習に他人の作品を使ってよいのかといった、新しい論点も議論されています。技術の進歩とともに、ルールのあり方も変わり続けています。
あわせて知っておきたい用語
- ライセンス:
ソフトウェアなどを使うときの条件を定めた使用許諾です。 - クリエイティブ・コモンズ:
作品の使い方の条件を、作者が分かりやすく示すための仕組みです。 - パブリックドメイン:
著作権が切れたなどの理由で、誰でも自由に使える状態の作品です。 - GPL:
改変したものも同じ条件で公開することを求めるライセンスです。



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