レーザープリンター(Laser Printer)とは、静電気で粉状のトナーを紙に付着させ、熱で溶かして定着させる方式のプリンターのことです。印刷が速く、文字がくっきり出ることから、事務所での文書印刷を中心に使われています。
現実世界に例えると、レーザープリンターは下敷きでこすって紙片を引き寄せる現象を応用した仕組みのようなものです。静電気を帯びた場所にだけ粉が吸い寄せられ、それをアイロンのように熱で押し付けて固定しています。
レーザープリンター図解
インクジェットとの比較
| 項目 | レーザー | インクジェット |
|---|---|---|
| 使う材料 | 粉状のトナー | 液体のインク |
| 得意なもの | 文字、図表 | 写真、グラデーション |
| 印刷の速さ | 速い | 遅め |
| 一枚の費用 | 安い | 高め |
| 本体の価格 | 高い | 安い |
五つの工程で印刷する
仕組みは段階に分かれています。筒状の感光体に一様な静電気を与え、レーザー光で文字の形だけ電気を消し、そこへトナーを引き寄せて紙へ移し、最後に熱と圧力で溶かして固定します。この一連の流れを一枚ごとに繰り返すため、構造としては複雑な機械になっています。
文字がにじまない
最大の強みがここにあります。粉を熱で溶かして紙の表面に固めるため、輪郭がはっきりと出て、小さな文字も潰れずに読めます。液体が染み込むことがないので、時間が経ってもにじまず、契約書や帳票のように長く残す書類に向いた仕上がりになります。
水にも擦れにも強い
保存性の面でも優れています。トナーは紙に溶着しているため、水がかかっても流れず、指でこすっても簡単には落ちません。屋外で使う掲示物や、持ち歩く資料でも安心して使えます。長期保存が求められる文書でこの方式が選ばれるのは、この性質によるものです。
大量に刷るほど安くなる
費用の考え方を押さえておきます。本体は高額ですが、トナー一本で数千枚を印刷できるため、一枚あたりの費用はインクジェットよりかなり安く収まります。月に数百枚以上を印刷するのであれば、本体価格の差は数年で埋まり、その後は差が開いていく計算になります。
使わなくても劣化しにくい
運用面での利点です。トナーは粉のため乾いて固まることがなく、しばらく使わずに放置しても、すぐに印刷を始められます。たまにしか印刷しないが、そのときは確実に動いてほしい、という使い方では、目詰まりの心配がないぶん扱いやすい方式といえます。
写真の印刷は苦手
向かない用途もはっきりしています。粉の粒はインクの粒より大きく、色を細かく混ぜ合わせる表現が不得手なため、写真を刷ると階調が粗く見えます。カラー対応の機種でも、写真の仕上がりでインクジェットに並ぶのは難しく、用途を分けて考えるのが現実的です。
設置には条件がある
導入時に見落とされやすい点です。本体が大きく重いうえ、熱で定着させる都合から消費電力も大きく、印刷の瞬間に電力を多く使います。厚紙や特殊な紙は熱で変形することがあり、使える紙の種類にも制限があります。置き場所と電源の余裕を確かめてから選びます。
あわせて知っておきたい用語
- インクジェットプリンター:
液体のインクを吹き付けて印刷する方式です。 - トナー:
レーザー方式で使われる、粉状の着色材料です。 - 複合機:
印刷や読み取りなど複数の機能を備えた機器です。 - dpi:
1インチあたりの点の数で、印刷の細かさを表します。



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