マルチスレッド(Multithread)

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マルチスレッド(Multithread)とは、ひとつのプログラムの中で、複数の処理の流れ(スレッド)を同時に実行する仕組みのことです。処理をいくつかの流れに分けて並行して進めることで、全体の処理時間を短縮したり、快適な操作性を保ったりすることができます。

現実世界に例えると、マルチスレッドは1人の料理人が複数の鍋を同時に扱う調理のようなものです。ひとつの鍋が煮込まれている間に別の鍋の下ごしらえを進めるように、複数の作業を並行してこなすことで、全体の完成を早めることができます。

シングルスレッドとの違い

方式 内容
シングルスレッド ひとつの処理の流れを順番にこなす
マルチスレッド 複数の処理の流れを並行して進める

マルチスレッドが使われる理由

すべての処理をひとつの流れで順番に行うと、時間のかかる処理の最中は、他の操作を一切受け付けられなくなってしまいます。マルチスレッドを活用すれば、重い処理を裏側で進めながら、画面の操作は滞りなく続けられるようになります。利用者が操作不能に陥る事態を避けられる、快適さを支える技術です。

身近な活用例

大きなファイルを保存しながら別の操作を続けられたり、Webブラウザで複数のタブを同時に読み込めたりするのも、マルチスレッドの仕組みが活用されている例です。利用者が快適に操作を続けられる裏側では、複数のスレッドが同時に働いています。

マルチスレッドの難しさ

複数の処理が同時に進む分、同じデータへ複数のスレッドが同時にアクセスしてしまい、データが壊れたり予期しない不具合が起きたりする危険性があります。データベースのロックと同じように、アクセスの順序を適切に制御する工夫が欠かせません。

マルチコアCPUとの関係

複数の処理を同時に実行するマルチスレッドは、複数の処理装置を内蔵した「マルチコアCPU」との相性がよく、それぞれのスレッドを別々のコアで同時に処理させることができます。CPUの性能を余すことなく活用するうえで、重要な技術のひとつです。

マルチプロセスとの違い

似た仕組みに「マルチプロセス」がありますが、マルチプロセスはプログラムそのものを複数同時に動かすのに対し、マルチスレッドはひとつのプログラムの中で処理の流れを分けるという違いがあります。データを共有しやすいマルチスレッドは、密接に関連する処理の並行化に向いています。

開発時に求められる工夫

マルチスレッドを扱うプログラムを開発する際には、複数のスレッドが同じデータに同時に触れないよう、アクセスの順序を管理する仕組みをあらかじめ組み込んでおく必要があります。設計段階からの入念な配慮が求められる分野です。

あわせて知っておきたい用語

  • CPU:
    コンピューターの中枢を担う、処理を行う装置です。
  • プロセス:
    実行中のプログラムの単位のことです。
  • デッドロック:
    複数の処理が互いに待ち合い、身動きが取れなくなる状態です。
  • 並列処理:
    複数の処理を同時に進めて効率化する仕組みです。

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