インストーラー(Installer)

インストーラー(Installer)とは、ソフトをパソコンで使える状態に整えるための、導入専用のプログラムのことです。ファイルを置くだけでなく、設定の登録や必要な部品の追加までをまとめて行います。

現実世界に例えると、インストーラーは家具の配送と組み立てをまとめて引き受ける業者のようなものです。箱を置いていくだけなら自分で組む必要がありますが、部屋まで運び、組み立て、電源までつないでくれるので、こちらは使い始めるだけで済みます。

展開するだけの形式との違い

項目 インストーラーで入れる 展開するだけ
設定の登録 自動で行われる 行われない
スタートメニュー 登録される 自分で作る
削除 一覧から消せる フォルダを消すだけ
持ち運び 向かない USBで持ち運べる

何をしているのか

やっていることは一つではありません。ファイルを決められた場所へ配置し、OSに「このソフトを入れた」と登録し、スタートメニューやデスクトップに入口を作り、必要な追加部品があれば一緒に入れます。ファイルをコピーするだけでは済まない後始末を、まとめて引き受けています。

形式にはいくつか種類がある

Windowsでは主に二つを見かけます。実行ファイル形式(exe)と、Windowsの導入の仕組みに沿ったMSI形式です。後者は企業で多数の端末へまとめて配る場面に向いています。macOSではdmgやpkg、Linuxではdebやrpmといった形式が使われます。

管理者権限を求められる理由

導入時に確認画面が出るのには理由があります。システムの共通の場所へファイルを置いたり、OSの設定を書き換えたりするため、通常より強い権限が必要になります。裏を返せば、その権限をそのソフトに渡すということです。出所の確かなものだけを入れてください。

一緒に入るものに注意

気をつけたい点です。目的のソフト以外に、検索ツールや別のソフトを同時に入れようとするものがあります。画面を読まずに「次へ」を押し続けると、覚えのないものが増えていきます。面倒でも導入時の画面には目を通し、不要なチェックは外してください。

アンインストーラーと対になる

入れる仕組みは、消す仕組みとひと組です。導入時にどのファイルをどこへ置いたかが記録されるため、あとから正しく取り除けます。Windowsの「アプリと機能」から一覧で削除できるのは、この記録があるからです。手でファイルを消すと、記録だけが残って中途半端な状態になります。

画面を出さずに入れる方法もある

企業でよく使われる機能があります。画面を出さず、あらかじめ決めた設定で自動的に導入を進める「サイレントインストール」です。何百台もの端末へ同じソフトを配る場面では、一台ずつ画面を操作するわけにいきません。端末管理の仕組みと組み合わせて使われます。

配布元を必ず確かめる

安全のうえで最も大切な点です。インストーラーは強い権限で動くため、偽装されたものを実行すると、そのまま不正なプログラムを招き入れることになります。検索結果の広告枠に本物そっくりの偽サイトが並ぶこともあります。公式の配布元から入手してください。

ストア経由が増えている

近年の流れです。スマートフォンのように、OSが用意したストアから導入する形が広がっています。審査を通ったものだけが並び、更新も自動で行われるため、利用者が配布元を確かめる負担が軽くなります。従来のインストーラーと併存している状況です。

あわせて知っておきたい用語

  • exeファイル:
    Windowsで実行できる形式のファイルです。
  • 管理者権限:
    設定の変更など、強い操作を行える資格です。
  • パッケージ:
    導入に必要なものをひとまとめにした配布の単位です。
  • ライセンス:
    ソフトを使ううえでの許諾の条件です。

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