ハイレゾ(ハイレゾリューションオーディオ)とは、音楽CDを上回る細かさで記録された、高い音質の音源のことです。英語の「High-Resolution Audio」を略した言葉で、「高解像度の音」という意味です。CDでは記録しきれない細かな音のニュアンスや、高い音の成分まで収められるとされています。
現実世界に例えると、ハイレゾは同じ風景を、普通の写真ではなく、画素数の多い高精細な写真で撮ったもののようなものです。拡大しても細部がつぶれず、葉っぱの一枚一枚や遠くの景色まで、くっきりと写っています。
CDとの違い
何が「高解像度」なのかです。デジタルの音の細かさは、1秒間に音を何回測るかを表す「サンプリング周波数」と、1回の測定を何段階で記録するかを表す「ビット深度」の2つで決まります。
| 項目 | 音楽CD | ハイレゾの例 |
|---|---|---|
| サンプリング周波数 | 44.1kHz | 96kHz、192kHz |
| ビット深度 | 16ビット | 24ビット |
| 1分あたりの大きさ | 約10MB | 約33MB(96kHz、24ビット) |
ハイレゾの定義
決まりの話です。日本では、電子情報技術産業協会(JEITA)が2014年に、サンプリング周波数とビット深度のどちらかがCDを上回るものを、ハイレゾとする考え方を示しました。つまり、どちらか一方でもCDの値を超えていれば、ハイレゾと呼べます。実際には、96kHz、24ビットや、192kHz、24ビットといった組み合わせがよく使われています。
ハイレゾのロゴ
見分けるための目印です。日本オーディオ協会は、一定の基準を満たした機器に付けられる「Hi-Res AUDIO」のロゴを定めています。ヘッドホンやスピーカーであれば、40kHz以上の高い音まで再生できることなどが条件です。機器を選ぶとき、このロゴがあれば、ハイレゾの音源を楽しむための基準を満たしていることが分かります。
聴くために必要なもの
楽しむための準備です。ハイレゾの音を楽しむには、ハイレゾの音源だけでなく、再生する機器、デジタルの信号を音に変える部品(DAC)、ヘッドホンやスピーカーのすべてが対応している必要があります。途中のどこか一つでも対応していないと、CDと同じ程度の音質に落ちてしまいます。最近は、多くのスマートフォンや専用の音楽プレーヤーが、ハイレゾの再生に対応しています。
音源の入手方法
どこで手に入るかです。ハイレゾの音源は、専門の音楽配信サイトで1曲やアルバム単位で購入できるほか、定額制の音楽配信サービスでも聴けるようになっています。Apple MusicやAmazon Music Unlimitedなどでは、追加の料金なしでハイレゾの音質の曲を配信しています。ファイル形式には、音質を保ったまま小さくできるFLACなどが使われます。
ワイヤレスで聴く場合
注意したい点です。Bluetoothのワイヤレスイヤホンは、送れるデータの量が限られているため、ハイレゾの音をそのままの品質で届けることは難しいとされています。ただし、ソニーが開発した「LDAC」などの方式を使えば、ハイレゾに近い品質で音を送れます。こうした方式に対応した機器には、ワイヤレス用のハイレゾのロゴが付けられています。
違いは聞き分けられるか
よく話題になる点です。人間の耳に聞こえる音の高さには上限があり、CDとハイレゾの違いをはっきり聞き分けられるかどうかについては、さまざまな意見があります。一方で、録音や編集の段階で細かな情報を残しておけることは、音楽の制作において確かな利点です。実際に聴き比べて、自分の耳で違いを確かめてみるのが一番です。
容量と通信量に注意
使うときの注意点です。ハイレゾの音源は、CDと比べて数倍のデータの大きさになります。スマートフォンに多くの曲を保存すると、すぐに容量がいっぱいになることがあります。また、配信サービスでハイレゾの音質を選ぶと通信量も多くなるため、外出先ではWi-Fiにつないだり、事前に曲を保存したりしておくと安心です。

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