GPS(Global Positioning System/ジーピーエス)

GPS(Global Positioning System/ジーピーエス)図解 G

GPS(Global Positioning System/ジーピーエス)とは、複数の人工衛星からの電波をもとに、地球上の現在位置を測定する仕組みのことです。もともとはアメリカ国防総省が軍事用に開発したシステムですが、現在ではカーナビやスマートフォンの地図アプリなど、幅広い場面で利用されています。

現実世界に例えると、GPSは複数の灯台からの光を頼りに、船の現在位置を割り出す航海術のようなものです。1つの灯台までの距離だけでは大まかな位置しか分かりませんが、複数の灯台からの距離を組み合わせることで、正確な現在地を特定できます。

GPS図解

GPS(Global Positioning System/ジーピーエス)図解
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GPSの仕組み(測位の原理)

GPS衛星は、自分の位置情報と電波を発信した時刻を常に送信しています。受信機(スマートフォンなど)は、その電波が届くまでにかかったわずかな時間差から、衛星までの距離を計算します。複数の衛星から得られたそれぞれの距離を組み合わせることで、地球上のどこにいるかを割り出す仕組みです。

GPSを構成する3つのセグメント

区分 内容
宇宙部分 地球を周回する複数のGPS衛星群
制御部分 衛星の状態や軌道を地上から監視・管理する施設
利用者部分 スマートフォンやカーナビなどの受信機

これら3つの要素が組み合わさることで、地上の受信機は正確な位置情報を得られます。

衛星が最低4基必要な理由

平面上の位置(緯度・経度)だけなら理論上3基の衛星があれば計算できますが、実際には受信機内蔵の時計のわずかなズレを補正するために、もう1基分の情報が必要になります。そのため、緯度・経度に加えて高度や時刻のズレまで正確に求めるには、最低でも4基の衛星からの電波を同時に受信する必要があります。

A-GPSとスマートフォンでの利用

スマートフォンの多くは、GPS単体よりも早く位置を特定できるA-GPS(Assisted GPS)という方式を併用しています。これは、携帯電話回線やWi-Fiを通じて衛星の軌道情報をあらかじめ受け取っておくことで、GPS単体で衛星を探すよりも短時間で測位を完了させる仕組みです。

主な利用シーン

GPSは、カーナビによる経路案内やスマートフォンの地図アプリでの現在地表示のほか、物流業界における配送車両の追跡、農業機械の自動運転、スポーツウォッチでの移動距離の記録など、位置情報を必要とするあらゆる分野で活用されています。

GPSとGNSSの違い

用語 内容
GPS アメリカが運用する、衛星測位システムの一つ
GNSS GPSを含む、世界各国の衛星測位システムの総称

日本の準天頂衛星「みちびき」やロシアのGLONASSなども、GNSSに含まれる測位システムです。スマートフォンは複数のGNSSを同時に利用することで、測位の精度を高めています。

屋内で測位が弱くなる理由

GPSの電波は、コンクリートの壁や屋根を通り抜けにくいという性質があります。そのため建物の中や地下では衛星からの電波が届きにくく、位置情報の精度が大きく落ちたり、測位そのものができなくなったりすることがあります。商業施設内などでの案内には、GPSの代わりにWi-Fiの電波やBluetoothビーコンを利用した測位技術が使われています。

プライバシーとの関わり

写真の位置情報(EXIF情報)として自分の居場所が記録されるなど、GPSによる位置測定は便利さの一方でプライバシー上の注意も必要です。SNSに投稿する写真から自宅や行動範囲が特定されるおそれがあるため、位置情報の共有設定を見直すなどの対策が推奨されます。

あわせて知っておきたい用語

  • EXIF情報(イグジフじょうほう):
    撮影日時やGPSの位置情報などが記録される、写真の付随情報です。
  • GNSS(Global Navigation Satellite System):
    GPSを含む、各国の衛星測位システムをまとめた総称です。
  • IoT:
    位置情報を活用する機器同士がインターネットでつながる仕組みです。
  • スマートフォン:
    GPS受信機を内蔵し、位置情報を活用する代表的な機器です。

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