ウォームスタンバイ(Warm Standby)

ウォームスタンバイ(Warm Standby)図解 W

ウォームスタンバイ(Warm Standby)とは、予備の機器を起動だけはさせておき、本番の処理は任せずに控えさせておく備え方のことです。常に動かすホットスタンバイと、止めておくコールドスタンバイの、ちょうど中間にあたります。

現実世界に例えると、ウォームスタンバイはエンジンをかけたまま待つ車のようなものです。走り出してはいませんが、暖機は済んでいるので、合図があればすぐに発進できます。走り続けるより燃料は食わず、完全に停めておくより速く動けます。

ウォームスタンバイ図解

ウォームスタンバイ(Warm Standby)図解
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クラウドにおける四つの備え方

方式 予備側の用意 復旧までの目安
バックアップと復元 データの控えのみ 数時間から数日
パイロットライト 最小限の部品だけ起動 数十分
ウォームスタンバイ 縮小した構成で起動 数分から数十分
多拠点同時稼働 本番と同じ構成で稼働 ほぼ途切れない

どこまで動かしておくかは幅がある

この方式の性質を決める部分です。OSとソフトまで起動して設定も済ませておき、利用者からの処理だけを受け付けない状態にしておくのが基本の形です。データの複製も定期的に行っておくため、切り替えの際にやるべきことは、接続先を向け直すことと最新分の反映だけで済みます。

費用と速さの折り合いを付ける

選ばれる理由がここにあります。本番と同じ規模で動かし続けるほどの費用は出せないが、数時間止まるのは困る、という中間の要求に応えられます。実際の業務システムでは、この条件に当てはまる場面がもっとも多く、現実的な落としどころとして採用されています。

小さく起動しておく工夫

費用を抑える典型のやり方です。予備側は本番より小さな構成で動かしておき、切り替えの直前に処理能力だけを引き上げる、という組み方をします。クラウドであれば規模の変更が短時間で済むため、待機中の費用を抑えつつ、いざというときの性能も確保できます。

切り替えの操作は必要になる

ホットスタンバイとの違いはここです。予備側は稼働しているものの、自動で本番を引き継ぐようには作られていないため、接続先を切り替える操作を人か仕組みが行います。この作業を手順として整理し、できる範囲で自動化しておくと、実際の復旧時間を短くできます。

データの反映の遅れを見積もる

設計時に決めておくべき点です。複製の間隔を五分ごとにしているなら、最悪の場合、直前の五分ぶんの更新が失われる可能性があります。どこまでの損失なら業務として許せるかをあらかじめ決め、その値に合わせて複製の頻度を選ぶ、という順序で考えます。

向いている用途

適した対象を挙げます。社内の基幹業務、ECサイト、会員向けのサービスなど、半日止まると影響は大きいが、数分の中断なら謝って済む範囲のものが当てはまります。止まる時間あたりの損失額を見積もり、上の方式との費用差と比べると判断しやすくなります。

定期的に切り替えて確かめる

備えを実効あるものにする要点です。予備側は普段使われないため、複製が止まっていた、設定が古いままだった、という食い違いが静かに積み重なります。計画的に本番と入れ替えて動かしてみると、こうしたずれが表に出て、実際の障害の前に手当てできます。

あわせて知っておきたい用語

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