ico(アイシーオー)とは、Windowsのアイコンを保存するために作られた画像ファイルの形式のことです。拡張子は「.ico」で、大きさの違う複数の絵柄を一つのファイルの中にまとめて持てるという、ほかの画像形式にはない特徴があります。
現実世界に例えると、icoファイルは同じ絵を大小そろえて入れた額縁のセットのようなものです。離れて見る場所には大きな絵を、手元には小さな絵を掛けます。飾る場所に応じて、ちょうどよい一枚を選び出せるようになっています。
ほかの画像形式との違い
| 形式 | 複数サイズ | 透明の扱い | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| ico | 一つに同梱できる | 対応する | アイコン、ファビコン |
| png | 一枚のみ | 対応する | 写真以外の画像全般 |
| jpg | 一枚のみ | 対応しない | 写真 |
| svg | 拡大縮小が自在 | 対応する | 図形、ロゴ |
複数の大きさを束ねられる
この形式の核心がここです。16、32、48、256ピクセルといった複数の絵柄を一つのファイルに収め、表示する側が場面に合ったものを選んで使います。一枚の大きな画像を縮めると細部がつぶれますが、小さい表示用には専用に描き起こした絵柄を入れておけるため、輪郭がはっきり保たれます。
Windowsでの使われ方
もともとはOSのための形式でした。デスクトップに並ぶショートカットや、実行ファイルに埋め込まれた絵柄は、このicoの形で持たれています。ショートカットのプロパティからアイコンを変更する画面では、icoファイルを指定して好きな絵柄に差し替えられるようになっています。
ファビコンとしての役割
Webの世界に広まったのはこの用途です。ブラウザのタブに出す小さな絵柄として、サイトの一番上の階層に「favicon.ico」という名前で置く方式が長く標準でした。指定を書き忘れていても、ブラウザがこの名前のファイルを自動で探しに来るため、置くだけで表示されます。
どうやって作るか
作り方は難しくありません。まず正方形のpng画像を用意し、ico形式へ変換してくれるツールやWebサービスに読み込ませるのが一般的な手順です。変換の際に含めるサイズを選べるものが多く、16と32、48あたりを入れておけば、通常の用途には十分に足ります。
小さい絵柄は描き分ける
見栄えを左右する工夫です。16ピクセルという大きさは文字一つぶんほどしかなく、細い線や小さな文字はつぶれて判別できなくなります。小さい版では要素を思い切って削り、輪郭のはっきりした一つの形だけを残すようにすると、縮小しても何の絵か伝わります。
いまは必須ではなくなった
状況は変わりつつあります。現在のブラウザはpngやsvgもファビコンとして扱えるため、icoでなければならない場面は減りました。ただし古い環境への配慮や、自動で探されるという性質の手軽さから、favicon.icoを併せて置いておく運用は今も広く続けられています。
ICOという別の略語に注意
紛らわしい点を挙げておきます。大文字のICOは「Initial Coin Offering」の略として、暗号資産を発行して資金を集める手法を指すことがあり、画像形式とはまったく別のものです。文脈によって意味が変わるため、検索するときは「ico 拡張子」のように言葉を添えると目的のものに行き着きます。


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