マルチコア(Multi-core)とは、1つのCPUの中に、処理を行う「コア」と呼ばれる装置を複数搭載した構造のことです。コアの数が多いほど、複数の処理を本当に同時並行でこなせるようになります。
現実世界に例えると、マルチコアは1人ではなく複数人で同時に作業する厨房のようなものです。1人の料理人がどれだけ手際よく作業を切り替えても、複数人が同時に手を動かせるほうが、多くの注文をこなせます。
マルチコア図解
シングルコアとの違い
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| シングルコア | 処理装置が1つ。作業を高速に切り替えて対応 |
| マルチコア | 処理装置が複数。複数の作業を本当に同時に処理 |
マルチコアが生まれた背景
かつては、1つのコアの処理速度(クロック周波数)をひたすら上げることで性能を高めていましたが、発熱や消費電力の問題から、その方法には限界が訪れました。そこで、コアの数を増やすことで全体の性能を底上げする方向へと転換が進みました。
デュアルコアからメニーコアへ
コアが2つの「デュアルコア」、4つの「クアッドコア」と、年々搭載されるコアの数は増え続け、近年では非常に多くのコアを積んだ「メニーコア」と呼ばれる製品も登場しています。用途に応じて、適したコア数の製品が選ばれています。
物理コアと論理コアの違い
製品によっては、1つの物理的なコアを、ソフトウェア上で2つあるかのように見せかける「論理コア」という技術が使われることがあります。物理コアほどの性能向上効果はないものの、処理効率を高める工夫として採用されています。
ソフト側の対応も必要
コアの数が多くても、プログラム自体が複数のコアを活用できるように作られていなければ、性能を十分に引き出せないことがあります。1つの処理を複数のコアに分担させる「並列処理」の設計が、マルチコアの恩恵を受けるための鍵になります。
マルチスレッドとの関係
ソフトウェア側で複数の処理の流れを扱う「マルチスレッド」は、マルチコアという物理的な土台があってこそ、複数のスレッドを本当に同時に走らせられるという関係にあります。ハードウェアとソフトウェアの両輪がそろって、初めて真価を発揮します。
身近な活用場面
動画編集や3Dグラフィックの処理、多数のアプリを同時に開く場面など、負荷の高い作業や複数の作業を並行してこなす場面ほど、マルチコアの恩恵を実感しやすくなっています。
まとめ
マルチコアは、処理速度の限界を、数の力で乗り越えるために生まれたCPUの設計です。ソフトウェア側の対応とあわせて活用することで、現代のコンピューターの性能を大きく支えています。



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