BSDライセンス

BSDライセンス図解 B
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BSDライセンスとは、オープンソースソフトウェアを配布するときに使われるライセンス(利用許諾)の一つで、著作権表示と免責事項さえ残しておけば、改変も再配布も商用利用も自由という、制限が非常にゆるい取り決めのことです。カリフォルニア大学バークレー校で開発されたUNIX系OS「BSD」で採用されたことから、この名前で呼ばれています。

現実世界でいえば、「ご自由にお持ちください」と置かれた無料の配布物に、「作った人の名前だけは消さないでね」「使って何かあっても責任は取りませんよ」という一筆が添えられているようなものです。持ち帰ったあとは自由に作り替えてよく、それを商品として売ることも認められています。

BSDライセンス図解

BSDライセンス図解
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BSDライセンスが求める決まりごと

BSDライセンスが利用者に課す条件は、ごくわずかしかありません。

  • 著作権表示を残すこと:ソースコードで配布する場合も、コンパイル済みの製品として配布する場合も、元の著作権表示とライセンス条文を添付します。
  • 免責事項を残すこと:「このソフトウェアは無保証であり、作者は生じた損害の責任を負わない」という条文をそのまま引き継ぎます。
  • 作者の名前を宣伝に使わないこと:後述する3条項版の場合、元の開発者や組織の名前を、事前の許可なく販促や推奨表示に使うことはできません。

逆にいえば、これ以外の義務はありません。自分が改変した部分のソースコードを公開する必要はなく、自社の製品に組み込んで有償で販売することも問題なく行えます。

条項数によるバリエーション

BSDライセンスには、条件の数が異なるいくつかの版があり、単に「BSDライセンス」といった場合は通常3条項版を指します。

名称 内容 位置づけ
4条項BSD
(オリジナル)
著作権表示・免責に加え、宣伝資料に謝辞の記載を義務づける「宣伝条項」を含む。 他ライセンスとの相性が悪く、現在ではほぼ使われない。
3条項BSD
(Modified)
宣伝条項を削除し、作者名の無断使用禁止を規定した版。 最も広く使われる標準的な版。
2条項BSD
(Simplified)
著作権表示と免責事項の維持だけを求める最小構成の版。 MITライセンスとほぼ同等の内容。

他の主要ライセンスとの違い

オープンソースのライセンスは、改変した部分を公開する義務があるかどうかで性格が大きく分かれます。

ライセンス 改変部分の公開義務 特徴
BSD なし 制限が緩く商用製品に組み込みやすい。パーミッシブ型の代表格。
MIT なし BSDとほぼ同等の内容。条文がより短く簡潔で採用例も多い。
Apache 2.0 なし 特許権の許諾や変更点の明示を規定。企業利用で好まれる。
GPL あり 派生物にも同じライセンスでの公開を求めるコピーレフト型。

BSDのように公開義務のないライセンスは「パーミッシブ型(寛容型)」、GPLのように派生物にも同じ条件を引き継がせるものは「コピーレフト型」と呼ばれ、両者は性質が大きく異なります。

採用例と利用時の注意点

BSDライセンスは、FreeBSDやOpenBSDといったOSはもちろん、macOSやiOSの基盤部分、Webサーバーのnginxなど、身近な製品の内部で幅広く採用されています。

利用にあたって最も多い失敗が、著作権表示とライセンス条文の添付漏れです。義務が少ないぶん見落とされやすく、条文を添えずに配布すればライセンス違反になります。製品のヘルプ画面やドキュメントにライセンス表記をまとめて掲載するのが一般的な対応です。

あわせて知っておきたい用語

  • オープンソース:
    ソースコードが公開され、誰でも利用・改変・再配布できるソフトウェアの考え方。BSDライセンスはその代表的な許諾形態の一つです。
  • MITライセンス:
    2条項BSDとほぼ同じ内容を持つ、短く簡潔なパーミッシブ型ライセンス。
  • GPL:
    派生物にも同じライセンスでの公開を求めるコピーレフト型ライセンス。BSDとは対照的な思想を持ちます。
  • BSD:
    カリフォルニア大学バークレー校で開発されたUNIX系OS。BSDライセンスの名前の由来となりました。

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