変数(Variable)とは、プログラムの中で値を一時的に入れておく、名前の付いた入れ物のことです。中身はあとから入れ替えられ、その名前を書くだけで、いま入っている値を取り出して使えます。
現実世界に例えると、変数はラベルを貼った箱のようなものです。「合計」と書いた箱に数字を入れておけば、あとで「合計の中身を見せて」と言うだけで済みます。箱の中身は、計算が進むたびに入れ替わっていきます。
変数 図解
代表的な型の種類
| 型 | 入れられるもの | 使いどころ |
|---|---|---|
| 整数 | 小数のない数 | 件数、回数 |
| 小数 | 小数点を含む数 | 金額の割合、座標 |
| 文字列 | 文字の並び | 氏名、住所 |
| 真偽値 | 正しいか否か | 条件の判定 |
名前を付けて呼び出す
基本の使い方です。あらかじめ名前を宣言しておき、そこへ値を代入し、必要な場所でその名前を書いて取り出します。同じ値を何度も書き写す必要がなくなり、変更があっても代入している一か所を直すだけで、使っている箇所すべてに反映されます。
型という決まりがある
入れられるものには制限があります。数を入れる変数、文字を入れる変数というように、扱える種類があらかじめ決められている言語が多くあります。宣言のときに型を書く言語もあれば、入れた値から自動で判断する言語もあり、どちらにも利点と注意点があります。
名前の付け方が読みやすさを決める
実務でもっとも差が出る部分です。「a」や「tmp」ではなく「合計金額」にあたる英語を使うなど、中身が分かる名前を付けておくと、半年後の自分や他の人が読めるコードになります。長くなりすぎない範囲で、役割を言い表す名前を選ぶのが定石です。
有効な範囲が決まっている
つまずきやすい概念です。変数には「どこから使えるか」という範囲があり、関数の中で作ったものはその中でしか使えないのが基本です。この仕組みのおかげで、離れた場所で同じ名前を使っても衝突しません。範囲を広く取りすぎると、意図しない書き換えの原因になります。
書き換えられない変数もある
近年よく使われる考え方です。一度入れたら変更できない「定数」として宣言する書き方があり、税率や設定値など変わらないものに使います。変わらないと宣言しておけば、うっかり書き換える事故を防げます。まず変更不可で作り、必要なときだけ変更可にする進め方が広まっています。
初期化を忘れない
よくある不具合の原因です。値を入れないまま使おうとすると、言語によってはゼロが入っていたり、何が入っているか分からなかったり、エラーで止まったりします。宣言と同時に初期の値を入れておく習慣をつけると、この手の予期しない動作を避けられます。
数学の変数とは意味が違う
最後に紛らわしい点を整理します。数学では「xは3である」という等式ですが、プログラムの代入は「xという箱に3を入れる」という動作です。だからこそ「x = x + 1」という、数学ではありえない書き方が成り立ちます。この違いが、最初の関門になりやすい部分です。



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