DRAM(ディーラム/Dynamic Random Access Memory)とは、パソコンやスマートフォンのメインメモリとして広く使われている、代表的なRAMのことです。日本語では「動的ランダムアクセスメモリ」と呼ばれ、大容量のメモリを安く作れることから、現在のコンピューターに欠かせない存在となっています。
現実世界に例えると、DRAMは少しずつ水が漏れるバケツのようなものです。放っておくと中身が失われてしまうため、絶えず水を注ぎ足す必要があります。その手間と引き換えに、構造を単純にして数をたくさん並べられるようにしたのがDRAMです。
DRAM図解
データを覚えておく仕組み
DRAMは、コンデンサという部品に電気をためているかどうかで、0と1を記録しています。ためた電気は時間とともに自然に抜けていくため、内容が消える前に読み直して書き戻す作業が必要です。この動作をリフレッシュと呼びます。
「ダイナミック」の意味
名前にある「ダイナミック(動的)」は、放っておくと内容が失われるため、絶えずリフレッシュし続けなければならない性質を表しています。何もしなくても内容を保てるSRAMが「スタティック(静的)」と呼ばれるのと対になっています。
SRAMとの違い
| 項目 | DRAM | SRAM |
|---|---|---|
| 構造 | 単純(部品が少ない) | 複雑(部品が多い) |
| 速さ | SRAMより遅い | 非常に速い |
| 価格 | 安い | 高い |
| 主な用途 | メインメモリ | CPU内部のキャッシュ |
なぜ大容量にしやすいのか
DRAMは1ビットを記録するのに必要な部品がごくわずかで済むため、同じ面積により多くのデータを詰め込めます。この特徴が、手ごろな価格で大容量のメモリを実現できる理由になっています。
電源を切ると消える
リフレッシュを続けても、電源そのものが切れれば内容は失われます。DRAMはRAMの一種であり、揮発性という性質はそのまま引き継いでいます。長く保存したいデータは、SSDなどのストレージへ書き出しておく必要があります。
DDRという発展形
現在パソコンに搭載されているメモリは、DRAMを高速化したDDR SDRAMという規格のものです。DDR4、DDR5と世代が進むごとに転送速度が上がっており、世代の異なるものは差し替えられません。増設の際は、対応する規格を確認しておく必要があります。
スリープ中も電気を使っている
パソコンのスリープは、DRAMに電気を送り続けて作業状態を保ったまま、他の部分を休ませる仕組みです。すぐに元の画面へ戻れる代わりに、少しずつ電力を消費します。電気を使わない休止状態では、DRAMの内容をいったんストレージへ書き出してから電源を落としています。
価格が大きく動く部品
DRAMは世界中の限られたメーカーで大量に作られており、需要と供給のバランスによって価格が大きく上下するという特徴があります。パソコンの値段が時期によって変わる理由のひとつが、この部品の相場です。



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